1棟オーナーも修繕積立金を経費化できる

2022年01月27日

大規模修繕

 

 

 

積立金損金算入制度

 

 

分譲マンションを貸しに出す場合、管理組合に毎月払っている修繕積立金を経費に算入することができます。

 

これを、1棟マンションのオーナーも経費化できるように業界団体が働きかけて来ましたが、ようやく実現することになりました。

 

 

 

◆分譲マンションの修繕積立金の取り扱い

 

 

分譲マンションの1室を購入し賃貸に出した場合、毎月支払っている修繕積立金は、原則として実際の修繕工事が行われた年の経費となりますが、一定の要件を満たすと支払った年の経費として計上してもいいとされています。

 

この一定要件とは、下記のような内容になります。

 

①管理組合に対して修繕積立金の支払義務がある

 

②管理組合が修繕積立金を区分所有者に返還する義務がない

 

③修繕積立金が修繕工事以外に使用されない

 

④修繕積立金が長期修繕計画に基づき共有持分に応じて、合理的に計算されている

 

これらを満たしていれば、実際には修繕工事が行われていなくても、毎月支払った修繕積立金は必要経費として算入することができます。

 

 

 

◆1棟マンションも共済制度を利用して経費化できる

 

 

分譲マンションを購入して一定の要件のもと修繕積立金を経費とすることはできましたが、業界団体が働きかけ、1棟マンションのオーナーにもこの修繕積立金を経費化できる制度が開始されます。

 

オーナーの修繕積立金を共済掛金とすることで、経費とすることが可能となります。

 

まずは、外壁と屋根の修繕工事を対象としスタートしていきます。

 

これにより、今まで無計画だった建物の修繕が見直され住宅環境が向上し、オーナー・入居者ともにメリットが生まれてきます。

 

分譲マンションと同じような要件が付いてくることは予想できますが、そうなると色々な疑問も出てきます。

 

例えば、オーナーが共済に積み立てたお金(修繕積立金)は売却の際どうなるのか?

 

また、1棟マンションの長期修繕計画書を作成する必要があるのか?

 

などです。

 

この積立金損金算入制度が多くの人に活用されるようになると、それに付随して長期修繕計画作成などの周辺ビジネスにも増えていくかも知れません。

 

まだ出来たばかりの制度ですが、今後賃貸住宅の品質向上につながることは期待できそうです。

 

不動産投資家の収支にも影響が出てくることなので、気をつけて見ていく必要があります。

 

 

 

この記事は、宅地建物取引士の不動産プラザ「売却くん」石田敦也が作成しました。