事業用不動産投資と消費税還付

2021年12月03日

 

消費税還付を知っていますか?

 

支払った消費税が戻ってくることは、イメージできると思いますが、不動産投資でどうやって消費税が戻ってくるのか?

 

少しややこしいですが、この仕組みについて、誰にでもわかりやすく簡単に解説していきます。

消費税還付1

●消費税還付とは?

会社は物を仕入れて売っています。

 

仕入れる時は問屋へ代金と消費税を払います。

 

売る時は、お客から代金と消費税をもらいます。

 

このもらった消費税から払った消費税を差し引いた額を納税しています。

消費税還付2

例えば、もらった消費税が100万円で支払った消費税が80万円であれば、100万円ー80万円=20万円で、20万円を納税します。

 

しかし、多く仕入れ過ぎてマイナスになることもあります。

 

もらった消費税が80万円で支払った消費税が100万円の場合は、80万円ー100万円=マイナス20万円です。

 

この場合に、20万円が戻ってきます。

 

これを消費税還付と言います。

●消費税の課税事業者と免税事業者

全ての会社に消費税の納税義務はありません。

 

売り上げが1,000万円以下の会社は、消費税の納税が免除されています。

 

1,000万円を超えると納税の義務が出てきます。

消費税の還付を受けるには、当然、課税事業者でなければいけません。

 

また、不動産投資をされていても、居住用の賃貸マンション等の家賃は非課税ですから、事業用の店舗や事務所をしていて賃料に消費税がかかり、なおかつ課税事業者であることが必要です。

 

※免税事業者の場合は、事前に消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者になる必要があります。

 

※みなし課税の簡易課税の場合は、還付を受けられません。

 

※実際には、支払った消費税全額は控除されるわけではありません。個別対応方式と一括比例配分方式の選択になります。

消費税還付3

●事業用賃貸不動産で消費税還付を受けられる仕組み

現在は、家賃に消費税のかからない居住用の賃貸マンション等は、消費税還付を受けることはできません。

 

租税回避のための、自販機スキーム等も、現在は通用しません。

 

しかし、賃料に消費税がかかる、店舗や事務所の場合は、建物を取得するときに消費税還付を受けることができます。

 

例えば、ビルを1億円で建築すると、建物に10%の消費税である1,000万円がかかってきます。

 

このビルを賃貸して、その年度に1,000万円の賃料収入があると、これに10%の消費税がかかり、100万円の消費税が発生します。

 

先ほどの計算式に当てはめてみると、100万円ー1,000万円=マイナス900万円で、建物の消費税を1,000万円払いますが、申告で900万円戻ってくると言うことです。

 

これが、事業用不動産投資による消費税還付の仕組みです。

●まとめ

消費税還付を受けるためのポイントをまとめておくと、

 

1.払った消費税の方が多い

2.店舗やオフィスなどの事業用賃貸物件である

3.課税事業者であること

4.原則課税を選択する(みなしはダメ)

 

などです。

 

また、課税期間中に建物を売ってしまうと、今度は建物売買代金に消費税が発生して、せっかく還付を受けた消費税を戻すことになってしまうので、注意して下さい。

 

購入や売却のタイミングは、専門家に相談してアドバイスを受けるようにしましょう。

 

この記事は、宅地建物取引士の「売却くん」石田敦也が作成しました。