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洪水と重要事項説明

ハザードマップ

洪水と重要事項説明

 

 

 

 

ヤフー知恵袋に今回の洪水被害を受けた賃借人の方の相談が載っていました。

 

”過去にも洪水があった物件なのに契約時の重要事項説明にその記載がなかった。損害を保証してほしい。”

 

確かに、過去に洪水があると知っていたら借りていないかもしれませんね。貸主さんや不動産業者に損害賠償を請求したい気持ちはよく分かります。

 

これが裁判になったらどうなるかは、僕にはわかりません。

 

ただ、過去の洪水被害を重要事項説明に記載するかどうかについては、書かなくても必ずしも説明義務違反にはならない。

 

かさ上げ工事をしていたり、想像を超えるような災害の場合等、いろいろなケースがあるので一概に説明義務違反とはならないようです。(東京地裁H19年1月)

 

実務でも、賃貸重要事項説明書に過去の洪水被害を記載する箇所はありません。売買重要事項説明書には”特定都市河川浸水被害対策法”の記載が必要です。あと売主さんから買主さんへ渡す物件状況確認書に引継ぐべき事項と言うのがあるので、これには記載しないといけないと考えます。

 

津波や土砂災害の件は賃貸重要事項説明書にも記載箇所はあるのですが、洪水の件は現在ありません。ただ国土交通省は不動産の契約時にハザードマップを示すよう呼びかけています。

 

地球環境の変化に、不動産契約書・法律が追いついていません。法律では定められていなくても出来る限り情報は提供しないといけないと考えさせられました。と同時に、絶対に安全な場所ってあるのかと心配にもなりました。

 

 

 

 

 

※2020年8月28日、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を不動産取引時の重要事項説明として義務付けることが決まりました。

 

 

 

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